新生活号

 

 

 皆様、体調は大丈夫だろうか。寒かったり暑かったりするのでくれぐれも気を付けていただきたい。何かと忙しい時期ではあるが、気を抜くと持っていかれるので注意したいところだ。

 

 

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 忙しいと言えば、流れる季節の真ん中、もとい3月8日に無事新居への引っ越しが完了し、現在は新しい土地での生活に段々と慣れ始めてきたところである。少しばかり早すぎる展開で驚いている読者も多いと思うが、私が一番驚いている。そもそも社宅の選定が終わって通知されたのが2月の末で、そこから業者やら退去やら荷造りやらをあわただしくやっていた次第である。さて、引っ越しといえば引っ越し業者であるが、皆さんはどのように選ぶ(選んだ)だろうか。今回引っ越し業者を選定して得られた教訓といえば、大手は最後に見積もりしろということだ。無論何社か見積もりしたが、某ア〇トに頼んでみたところ20万近く設定された挙句、段ボールを置いて行かれてしまったので、キャンセルした後事業所まで返しに行く羽目になった。まあこれに関しては、返却の時にヤクザの子分みたいにこき使われるバイトを見ることができて非常に面白かったので良しとする。

 

 引っ越しの朝は雪が降っていた。これが本当の名残雪かとも思ったが、引っ越しトラックに電車で先回りする必要があったため気が気ではなかったし、そもそも次の日につくばでのバイトが残っていたため、名残雪という感じはしなかった。

 

 

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 新居は神奈川の海岸沿いで、地元福島の太平洋側で暮らしていた自分でもひるんでしまうような海風の吹き荒れる場所である。というのも、海に近いなんて言うレベルではなく、気合を出せば江ノ島まで歩いて行けるし、何なら交差点を2つ行くだけで海である。とはいえ海沿いなので気温は安定しているし、つくばに匹敵する風速であるものの、花粉はほとんど感じられず、非常に過ごしやすいところであることは分かった。生活に必要な薬局やスーパー、コンビニも徒歩圏内にあり、落ち着いた雰囲気の個人商店が駅前に並んでいて(こちらは尻込みしてほとんど立ち寄っていないが)感じが良い。まったくもって十分すぎる住処である。というか江ノ島が近くにある時点で勝ちだろう。

 

 転居の手続きや各種インフラの支払い登録、各種サービスの住所変更などがほぼほぼ終わり、ゴミの曜日なども覚えてきた。生活についてだが、なまじ築3年のピカピカ物件に通されたおかげで、一人暮らし7年目にしてやっと家事の当事者意識が芽生えてきた。今までほとんど管理できていなかった掃除周りについて今はハマっていて、綺麗な状態を少しでも維持したいと考えている。今までは何も考えていないだけの飄々とした人間だったが、完全無欠の余裕を持った男になってしまうのも悪くない。方向性はあまり変わらないが、少なくとも成長はしているだろう。していてほしい。

 

 

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 つくばでは実に人生の4分の1を過ごしたわけだが、小学校のそれとは期間こそ同じでも時間の流れが全く違かった。長いとか早いとか、薄いとか濃いとかではなく、とにかく「一定」ではなかった。色々あったと思う。考えも変わった。センター試験が志望1位だったのに、二次試験込みの合計点は平均を割っていた。落〇陽一に微かに憧れて本まで読んだりしたが、研究室のARE説明で怖気づいた。サークルとバイトにそれぞれ3つずつ参加し、2つずつ辞めた。親友が1人亡くなって、甥が2人生まれた。宿舎であり得ない量のミネストローネを作った。や〇祭の学類Twitterを運営して炎上した。ディズニーよりピューロランドに行った回数が増えた。片道7kmのラーメン屋に歩いて行った。コロナを利用して免許を取った。意味もなく料理動画を撮った。顔も見たことのないネットの友達がたくさん増えた。夜中に山や海に連れていかれた。食べ過ぎてトイレから出てこれなくなった。勉強や研究をしているふりをした。10kg太った。UBER EATSを使いすぎた。1か月続いた習慣が突如消えた。人前でたくさん演奏した。写真を撮ったり撮られたりするのが得意になった。

 

色々あったと思う。楽しく過ごさせてもらった。

 

 

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 海、あまりに海すぎる。家の周辺を歩いているとサーフボードを持った老若男女LGBTQが自転車で海の方へ吸い込まれていく。夏なんて来てしまった暁には何かしらの板を持ち歩いていないと逆に浮いてしまうだろう。サーフだけに。

 

 やれ引っ越したぞとインスタに上げたら、それはそれは懐かしい人々からどこ住み?てかLINEやってる?とメッセージが来て走馬灯レベルの情報が流れ込んでいる。バイト先、同じ学類の友人、サークル、出会い別れ色々あったが、こうしてまた昔の友人と再び繋がりができるのも楽しい。最近はろくにSNSも開かずにゲームばかりしていたので、こんなにも色々メッセージを送ってくれる人間がいることに感動を覚える。現実に立ち返って彼らときちんと交流し、自分が生きている証をちゃんと示すことが、存外恩返しになるのかもしれない。運だけで生きてきたが、自分も出会えて運が良かったと思ってもらえるように頑張りたいものだ。